サイエンティストでアーティスト? 岡碧幸さんインタビュー!

遠い誰か、ことのありか

札幌文化芸術交流センター SCARTS(札幌市民交流プラザ1-2階)
その他特集

2021 10/01

2021 10/10

UP:2022/03/31

農学×科学×アート。岡碧幸さんってどんな人だろう? 私達は岡さんの発想に触れてみたくなった。シンプルな表現ながら私たちに多くのことを問いかける作品はどのように生まれるのか。新鮮な驚きをもたらすアーティストの魅力に迫る。


・インタビュー日:2021年10月1日(金)、札幌市民交流プラザにて
・参加者:稲垣、中川(逸)、長谷川、藤田、八木澤(SCARTSアートコミュニケーター)


岡碧幸さん

アートへのはじまり

――アートに興味を持ちながら理系に進みましたね。どのようなところに魅力を感じていましたか?
化学の実験って、目に見えないものを見ていくものじゃないですか。見えないものを見ることができるので理系に惹かれました。でも、絵を描くのはもともと好きで、美術予備校も見たんですけど、何かすっごい嫌いで(笑)。以前、十和田市現代美術館で見たボッレ・セートレのインスタレーション(※1)が大好きでした。札幌に大きい現代美術館ってないじゃないですか。今まで見たことがないものに出会って不思議に感じました。絵を描くためだけに美大に行く必要はないかもと頭によぎって。だったら違うことをやろう、自分がやるなら絶対見たことがないものをやろうと思いましたね。

――北大農学部でどのような実験をしましたか?
卒業研究では窒素の同位体を使った実験をしていました。窒素には何種類かあって、同位体の窒素は特別です。窒素がどれくらい含まれているかを調べることで、その由来が判明します。例えば、蒔いた肥料がどのくらい草になったかを調査できます。これだけで面白くて。今の作品にも繋がってきますが、同位体を調べることで、自分がどのような存在なのかを情報で認識できる。それがとても楽しかったです。

――Royal College of Art(以下:RCA)へ進学し、Information Experience Design を学ばれて、 どう変わりましたか?
RCAではデータ、情報、事実とは何でしょう? みたいなところから始まりました。今の私にとって情報は、データや数字、言葉になっているものだけではないと根本的に問い直したんです。それ以来「情報」をしっかり考えるようになりました。私は化学化学したところから Data Visualization を通ってきました。メディアの情報から私はどういう影響を受けているのか。知った気になっていても、結局何を知っているのか。その考え方が自分や社会全般だけでなく、他の人の日常にも関係するものであることを深く実感しました。また 「なぜあなたはこれを作ったの?」ということを一番聞かれます。どんな思いで、どういう過程で作ったのかということがとても大事だと思うんです。

(2ページ目に続く)


(※1)ボッレ・セートレ《無題/デッド・スノー・ワールド・システム》

 

 

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