新国立劇場バレエ団「眠れる森の美女」を鑑賞して
新国立劇場バレエ団「眠れる森の美女」
札幌文化芸術劇場 hitaru
アートその他バレエ
2020 11/14
|ー2020 11/15
UP:2021/03/28
2020/11/14(土)-15(日)に、札幌文化芸術劇場hitaruで公演された、新国立劇場バレエ団による「眠れる森の美女」のレポートを書かせていただく。といっても私はバレエを鑑賞するのは初めてであるので、初心者による初心者向けのレポートになる。
眠れる森の美女は、言わずと知れたチャイコフスキーの3大バレエの一つである。先ほどバレエを観たことがないと書いたが、音楽だけは聴いたことがあった。有名な曲なのでどこかで聞いたことがある方も少なくないだろう。
さて、初めてのバレエであるが、踊りと聞いて思い描いていたよりもはるかに動きがなめらかであり、ダンサーの技術の高さが感じられた。頭から足のつま先、手の指先に至るまで一本の芯があるかのような流麗な演技に、自分の心の形が整っていくような気分になる。更に、メインのダンサーだけが動いているわけではなく、その動きに呼応してほかの役のダンサーたちも様々な仕草を見せて1つの作品を作り上げており、細部にまでこだわった構成を楽しむことができた。
また、チャイコフスキーのバレエの特徴だそうだが、衣装や舞台装置が派手で大変見応えがあった。ダンサーはきらびやかな衣装を着て踊り、場面ごとに大掛かりな舞台装置が登場して圧倒される。hitaruは舞台の奥行きが大変広く、その点でも大掛かりな舞台を作りやすくなっているため、大作の鑑賞には向いているだろう。
初観劇で困ったことといえば、多くの人物が登場する上、ナレーションなどはないため人物の区別がつかなくなってしまったことが挙げられる。物語を楽しみたい方は、事前にあらすじを予習して、登場人物を把握して行かれるのがいいかもしれない。