札幌交響楽団9月定期演奏会 鑑賞レポート
札幌交響楽団 第622回定期演奏会
2019 09/20
|ー2019 09/21
UP:2019/09/23
札響のコンサートに限りませんが、キタラに行くときは、なるべく時間に余裕をもって出かけるようにしています。それは、演奏会が始まる前に中島公園の中を散歩するためです。公園の池の畔からキタラの方を眺めると、背景に見える藻岩山までずっと森が続いているようで、そんな豊かな自然環境のなかで音楽を聴けるという歓びを感じずにはいられません。
わたしは、札響の会員になっているので、毎回の定期演奏会を同じ席で聴いています。ファイターズ・ファンの方が札幌ドームの年間指定席を購入しているようなもの、といえばイメージがしやすいでしょうか。わたしの左隣の年配のご婦人も定期会員の方で、演奏会の度にお会いします。長話をする訳ではありませんが、二言三言ご挨拶を交わして、それから演奏会が始まります。趣味が合う方と一緒に過ごせる時間があるというのは、本当にいいものだと思います。
この9月の定期演奏会の注目は、なんといっても、指揮を務めるハインツ・ホリガー氏。現代を代表するオーボエ奏者にして、作曲家、指揮者としても活躍する、音楽における「万能の人」。しかも、御年八十歳。この世界屈指の音楽家が、考え抜かれたプログラムで、札響と見事な演奏を披露してくれました。札幌に居ながら、世界レベルの演奏会が聴けるというのは、すごいことです。
ということで、音楽を楽しむのにこれ以上ないような豊かな自然環境のなか、世界レベルの演奏が楽しめて、さらに、通い詰めると趣味の仲間もできる、こんな素敵な札響定期演奏会を、ぜひ、もっと多くの方に楽しんでいただきたいと切に思います。もちろん、いきなり会員というのもなんですから、まずは、当日販売の自由席が2千円でありますので、お試しされてはいかがでしょうか。