躍動のOperaMix Vol.3

Creative Opera Mix vol.3 MASTER PIECES 

札幌文化芸術劇場 hitaru
オペラその他ダンスパフォーマンス

2022 01/23

UP:2022/03/24

クリエイティブスタジオから、hitaru劇場へ、場所を変えて3回目の公演だ。目の前で踊るダンサーの勢いが、音楽の振動とともに身体に伝わった昨年の体感を思い出す。しかし、今日はそんな前回のステージとは違った構成だ。

オープニングから広いステージを沸かせた20人以上のダンサーたちは、めいっぱいにノリノリだ。どうだ!見てくれ!と、自信たっぷりで広いステージの全面いっぱいに踊りながらはけては、また踊って登場する。賑わすダンサーをバックアップするのは、今宵限り福由樹子さん率いるスペシャルバンド音楽だ。私には、これから札幌のアートステージを支え、広く盛り上げていくであろう、たくさんの若者にスポットライトをあてた試みに思えた。今回は、3つのダンスチームがシャッフルして、曲ごとに構成されたメンバーに振り付けされていた。多少力量の差が見受けられたが、それも含めこれからの伸び代が期待できる。

とはいえ、今日のステージは「オペラ」への誘いを楽しみしている来場者が少なくないだろう。どんな歌声が聞けるのか、ワクワクしている自分こそがそのひとりなのだから。手元にあるプログラムが丁寧に作られていた。まだオペラの入り口にいる私のような初心者でもわかり易い。オペラ「蝶々夫人」や「トゥーランドット」なんとなく聞き覚えのある曲、そこにストーリー解説があることでさらに興味が深まるからだ。そして、第二部が期待通りモーツァルト作「魔笛」、その超絶技巧な歌声ではじまった。たちまち会場全体が川島沙耶さんに魅了された。シンプルなステージだからこそ、プロジェクションマッピングが活かされた演出だ。ちょっと敷居が高いと思われがちなオペラ作品も様々にコラボしたこのアートステージが、ダンス好きの若年層へも響いたに違いない。私自身も札幌独自の文化芸術を札幌のアーティストたちが形作っていく姿を見守りながら、これからもワクワクする気持ちで関わっていきたいと思った。

J.kashiwabara

レポート

J.kashiwabara